ロードスター 触媒変更

 

2011年のGW作業。

 

今付いている触媒はNA6CE純正品だ。

ノーマルエンジンの1.6L 120PSならこれで十分だろう。

だが、2.0L 180PSとなると、どうも抜けが悪い感がする。

内径はなんと46mm・・・

マフラーをφ60mmにしたのに、触媒で絞られてるのでは意味がない。

市販品のスポーツ触媒も出ているが、1.8L用までしかないので容量不足。

ここはスーパーチャージャーまで見越して、大きめの触媒にしたい。

というわけで、他車の触媒を流用することにした。

 

選んだのはNISSAN GT-R R34 の触媒。

国産車で一番抜けが良くて、排気ガス浄化能力も高いらしい。

 

 

で、ヤフオクで買ってみた。

右がGT-Rの触媒。

左はロドスタの触媒ストレートパイプ。

 

 

中身を比較

ロドスタ純正。

セラミック触媒で基材が厚く、内径もφ46と狭いし、いかにも排気抵抗が大きそう。

 

 

R34 GT-Rの触媒

(写真が暗かったので触媒部のみPhotoshopでホワイト補正した)

メタル触媒で基材が薄い。

内径φ66。

試しに水道水を通してみると抜けの良さが分かる。

GT-Rの触媒はほとんど抵抗無く流れる。

 

 

 

作業開始。

まず木型を作る。

ロドスタの触媒のフランジは水平と直角が出ていない。

XYZが斜めのフランジ。

純正でよくもこんな変な角度を付けたフランジにしたもんだ。

 

だから、寸法を取るよりも、型を作って現物合わせをするのが手っ取り早いのだ。

 

 

 

木型にGT-Rの触媒を入れてみる、、、が、入らない。

側面を切る。

ノコギリでギコギコ切ってたが、すぐに諦め、セーバーソーを買って来た。

 

 

底面も当たるので切る。

セーバーソー最高。

 

 

さらに側面も切る。

強度が無くなったので側面に板を足す。

 

型の完成〜

 

 

GT-R触媒のフランジを切断。

 

 

ここからフランジの加工に入るわけだが、

GT-Rの触媒は内径66。

一方、私のロドスタのマフラーは外径60。

 

この6mmの差を埋めるために、

外径65 t=1.5

外径60 t=1.5

の2種類のパイプを繋ぐ事にした。

材質はSUS304。

 

パイプを差し込んでみた。

うん。いい感じだね。

 

 

 

で、大好きな溶接〜

だが、自慢のMIGマシンではステンレスの溶接は難しかった・・・

1時間ほど悪戦苦闘してあきらめ、

急遽、知り合いからアーク溶接機を借りてきた。

せっかく高いMIG用のステンレスワイヤー買って来たのに、無駄になってしまったよ。

 

 

仮付けしたら、木型を壊して触媒を取り外し、全周溶接する。

ステンレスのアーク溶接はスパッタが多くて小さな穴が出来やすい。

水を満たして漏れチェック→溶接やり直し を何度も何度も行う。

2日間かけて溶接棒を50本も使った。

溶接好きといっても、さすがにこれだけやるといい加減飽きる。

 

 

 

取り付けた写真。

触媒の高温センサーは外した。問題無し。

特にボディとのクリアランスは考えていなかったが、PPFとかプロペラシャフトとかの干渉は問題なかった。

最低地上高も純正と同等。

我ながら良い仕事だ。

 

「NISSAN」の文字が見える。

 

 

<効果>

まず高回転の伸びが良くなった。

5馬力くらい上がったかな?

車重は増えてるはずなのに、加速が軽くなった感じ。

 

音量はちょっとだけ大きくなった。

気にならないレベルではあるが。

ど〜だマフラーブルースのfalsettoが出しやすくなった。

 

あと、一番劇的な変化として、排ガスの臭いが全く無くなった。

大容量触媒の効果だね。

 

 

 

 

さて、今回の作業で2011年のGWを4日間中3日も費やした。

一日で出来るかと思ったが、準備不足だったのと、

久しぶりなので溶接の腕が落ちたことが原因。

精進せねば。