VIVIO 排気バルブ修理

 

 

<以下は2008年5月の作業です>

某月某日某所にて、全開走行中にパワーダウンし、どんなに踏んでも180km/hしか出なくなってしまった。遅い。

停車して排気音を聞くと、ボクサーサウンドの様に乱れている。

バルブかピストンが逝ったかな〜?

マフラーから白煙は出ていないから恐らくバルブだろう。

 

コンプレッションテスターで圧縮圧力を測ってみると、1気筒目の圧力が無い。

バルブ破損と断定。

 

 

 

というわけでバルブ交換をした。

ヴィヴィオのヘッドオーバーホールはかなり大変だが、工夫をすることで半日程度で完了する。

 

 

 

 

ここがポイント。

タイミングベルトカバーの上半分を切る。

元々、切ってくれと言わんばかりに溝が付いているので、それにあわせて切ってしまう。

切ったカバーの上半分はそのまま使えるので問題なし。

これをやっておくでだけで、ヘッドを降ろす際にクランクプーリーを外さなくて済む。

ということは、タイヤも外さないし、ジャッキアップもいらないし、オルタのベルトも外さなくて済むわけだ。

ただしエンジン搭載状態だと切るのは難しいので、降ろした機会があれば迷わずやってしまおう。

 

 

 

さて、今回はアストロプロダクツで見つけた工具を使ってみた。

ホンダのバイク用か何かの工具だ

 

 

こうやってカムプーリーのボルトを緩められる。

ヴィヴィオ用のSSTがあればそれでも良いけど。

 

 

 

カムキャップを外す。電動工具でガンガン行く。

 

 

カムシムホルダーのボルトもガンガン外す。

 

 

磁石でシムをサクサク外す。

 

 

 

 

ゴムハンマーが無かったので木槌で代用。

 

 

カムシムホルダーが外れた。

 

 

ヘッドボルトは慎重に外す。

 

 

 

ピストンと御対面。

710ccエンジンの腰下は過酷な条件で使用しているが意外と消耗が少ない。

5万キロ走行してもクロスハッチがほとんど減っていない。

オイルは10W-50だし、水冷オイルクーラーも着けているおかげだろう。

 

 

 

欠けた排気バルブ。

1気筒目の2番目だ。

他のバルブは点検したところ問題なかった。バルブ1本だけの交換で済む。

 

 

 

今回は屋外作業なのでバルブスプリングコンプレッサーで外す。

というのはハンマーで叩くと簡単に外せるのだが、コッターピンがどこかに飛んでいってしまう恐れがあるためだ。

 

 

 

新品バルブと外したコッターピン。

 

 

 

新品バルブを取り付ける。

コッターピンの取り付けにはピンセットをうまく使おう。

プラスチック製のピンセットがあると良いかも。

 

 

 

外したのと逆の順番で組みつけていき完成。

4時間で終了だ。

 

 

 

欠けた排気バルブ

 

 

 

後にバルブ破損の原因判明。

ノックセンサーの取り付け不良だった。

エンジンとの締結ボルトが緩んでいたためだった。

コネクターは挿してあったので、チェックエンジンは点灯せず、判明に時間がかかった。